第26章 強く想う
霞が怒って出て行ってから
俺はソファーに項垂れた。
どう考えても俺が悪い。
酷い言い方をしてしまった……。
マイクは霞を追いかけて出て行った。
どうしようもないな、俺。
しばらく項垂れているとマイクが戻ってきた。
何も言わずに隣に腰掛けた。
視線が痛い。
「言いたいことがあるなら……手短に言えよ……。」
「全面的にお前が悪い。」
「……………………。」
「まあ、気持ちがわからんでもないけどな。
今日は呑み明かそうぜ、マイフレンド。」
マイクがニヤッと笑って俺の肩をベシッと叩いた。
けっこう力が篭っていた。
ジンジンと肩が痛む。
「……いてぇよ。」
冷蔵庫から缶ビールを二本取り出し、一本をマイクに渡し、すぐに蓋を開けて一気に煽った。
「霞が本当にあのシャチョーさんと付き合っちゃったらどーすんのよ、オマエ。」
「そん時はそん時だろ。
俺には止める権利ないよ。」
「まあ、酒ならいつでも付き合うぜ。」