第2章 雨と雲
新学期が始まり、
またいつものように屋上へ向かう途中。
「あら、霞ちゃん!」
「香山先輩!
インターンでは兄がお世話になってます!」
「いえいえ、こちらこそよ。
これから屋上?一緒に行きましょう!」
「はい!」
香山先輩も屋上がお気に入りらしく
たまに一緒になって話すうちに
すっかり仲良くなった。
屋上に行くとお兄ちゃん達が
やんややんやとジャレあっていた。
「うーん…いいわね、青春」
香山先輩がうっとりしてる。
「先輩、今『4人事務所』の計画について話してたんスけど」
お兄ちゃんは香山先輩にデレデレだ。
鼻の下伸びてる。
私も消太くんもひざしくんも呆れている。
そして香山先輩が独立後の計画を聞かせてくれた。
すごいなぁ、将来のこと考えていて。
私もいつかビジョンが見えてくるのかなぁ。
「勝手にやっててくれ」
消太くんが呆れながら私の近くにきた。