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partly cloudy 【ヒロアカ】

第2章 雨と雲






「…うん。好きな人、いる。」



キャーーーー!!!!
みんなが叫んだ。
こうゆう盛り上がった時の女子の声は
ひざしくんの個性並みだ。



「誰!?うちのクラス!?」
「待って、いつもお昼一緒に食べてる先輩でしょ!」
「文化祭の時、一緒にいた人だ!!」
「あの地味めな先輩か!」
「吐いちまいな!!!」



うちのクラスの女子は感が鋭すぎないか?
さすがヒーロー志望。みんな将来有望だな…

それにしても地味めって!
目立つのが嫌いなだけだもん!



「…そうです」



蚊の鳴くような声で答えると
再度叫び声があがった。



「この霞を落とすとは!!」
「この話聞いたら何人が泣くかね!」
「少なくともB組のあいつは泣くんじゃない?」

急にみんながコソコソと話し出す。
私はみんなに白状した恥ずかしさで顔が熱い・・



「霞は告白しないの?」



一人が確信をついてシーーンとなった。
またみんなの視線が集まる。


え?告白?


「むりむりむり!!!
振られたらショックで学校来られない!!
気まずくなって話せなくなったら嫌!!!」


「えー、なんで振られる前提なの!
霞なら大丈夫っしょ!イケるイケる!」


そうそう!とみんな頷いた。


「無理だよぉ〜
その根拠どこから来るのよぉ〜」


私はもう半べそ状態だ。



「霞って自分のこと過小評価だよね!」
「そうかもね、鈍感っぽいし」



みんな酷い言い草だ。
グサグサと刺さる。



「…いいの。勝手に片想いしてるだけで!
それにインターン始まったし、これからどんどん忙しくなるだろうし…邪魔したくないもん」



私も話したんだから、次はみんなの番!!
と話を逸らした。


そう、いいの。伝えなくて。
消太くんの重荷にはなりたくないし、
側にいられるだけで、いいの。

とにかく、私は好きな人がいるから。
B組の人にはきちんと伝えないと。


女子トークはまだまだ続きそう。
明日が辛いだろうけど、これもまた思い出だ。



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