第24章 文化祭
全員揃ったので冷蔵庫からビールと飲まない人用のノンアルコールを取り出し配っていく。
ミッドナイトはすぐ終わってしまうのであらかじめ5本机の上に並べておいた。
「クラウディア、君も疲れているんだからそんなに気を回さなくていいんだぞ?」
スナイプ先生が気を遣って声をかけてくれた。
「いえいえ、好きでやってますので!」
全員にビールが行き渡ったところで、ひざしくんが率先して音頭をとった。
「そんじゃま、文化祭が無事に終わった事を祝して……乾杯!!!」
「「カンパーイ!」」
私もビールを持ち、近くに座っている先生方と缶をぶつけ合う。
クッと飲み干すとキンキンに冷えた液体が喉を通り抜ける。
口いっぱいに広がるほろ苦さが堪らない。
「っあ〜、美味しい〜!!」
各々談笑を始める。
ミッドナイトはもう2本目のビールを開けている。
「今日の功労賞はハウンドドッグとクラウディアだな!」
「私はほとんど雲で移動してただけなので、実はあんまり疲れてないです。」
えへへ、と照れながらも返事を返す。
本当の功労賞はハウンドドッグだ。
ミッドナイトは3本目のビールに手を伸ばした。
私も2本目を開ける。
次はワインにしようかなー。
「消太くん、ビールまだあるよ?
持ってこようか?」
「いや、いいよ。
大丈夫だからジッとしてろ。」
自分の隣を指差して、言った。
隣に座れと言うことだろうか……。
私はワインのボトルを開け、グラスに注いだ。
しばらく大人しく消太くんの隣で飲んでいたら、携帯電話がブルブルと震えた。
「ちょっと電話に出てきます!」
「ジッとしてろって。」
「だから電話だってば!
ちょっと、もう酔ってるの?」
酔ってない…と消太くんは睨んでくるが、無視をして席を立った。