第24章 文化祭
「……うん!!」
「よし、まだまだ楽しむのよ?
相澤先生、引き続き引率お願いします!」
「ああ、パトロール頼むな。」
いってきまーす!とみんなに手を振って雲で浮き上がった。
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雄英高校の敷地はとにかく広い。
森の中はハウンドドッグの鼻で警戒。
私は空から目で警戒。
あと数時間で文化祭も終わる。
上から見る生徒たちの顔はキラキラと輝いている。
アオハルだ。
自然と笑みが溢れる。
開催の為に頭を下げてくれた校長先生には感謝しかない。
「霞〜〜!!!」
下から声が聞こえた。
雲の下を覗くと、ひざしくんが叫んでいる。
高度を落としてひざしくんの前に向かう。
「ちょっと!消太くんから聞いたよ!
サボってA組観に行ったらしいじゃないの!!!
なーにが“人伝に聞いた”よ!!」
「げっ、バレてるわけね。
イレイザーめ、内緒っつったのに!」
ひざしくんはマズイという顔をしている。
「ソーリー、ソーリー!
好きなもの奢るから機嫌直してくれよ、プリンセス。」
「……じゃあ、たっっかいワイン!」
「オーケー!任せとけ!
そろそろ上がっていいってよ。
エリちゃんのお見送り行ってこいよ!」
「あ、そうだね!
ありがとう、行ってくる!」
「それと!今日の夜、教師寮の談話室で打ち上げやるってよー!」
「はーい!消太くんにも伝えとく!
ワイン、絶対だよー!」
下に向かって叫ぶとひざしくんは手をヒラヒラと振ってパトロールに戻って行った。