第23章 林檎と猫
「相談って、なぁに?」
轟くん、切島くん、瀬呂くん、口田くんが話し合っていた所に椅子を運んできて座った。
「ダンスの途中で青山がミラーボールになる予定なんですけど、青山を先生の個性で移動させられないかなって。
大掛かりな装置は用意できないので。」
「うーん……。
手伝いたいのは山々なんだけど、私、当日は警備があるから会場に居られないのよね……。」
「あちゃー、そらそうかー。
どーすっかなぁー。」
5人でうーーん……と知恵を絞る。
「もうこれは思い切って人力じゃない?
ロープで吊るしてパワー系に引き上げてもらう!」
「それしかないかァ〜、
練習してるダンス隊には申し訳ないけど、誰か引き抜かせてもらうか〜。」
よっしゃ!さっそく伝えてみるぜ!
と切島くんはダンス隊の方へ駆けて行った。
「先生、当日観に来られないってことですか」
轟くんが聞いてきた。
口田くんもこっちを見ている。
「そうなのよ〜。残念。
相澤先生は観ると思うからビデオまわしてもらうよ!」
ほんとは写真も撮りまくりたかったんだけどなァ〜。とボヤくと瀬呂くんに「出た、カメラ小僧!」と揶揄われた。