第2章 雨と雲
男の声…
まあ合宿中だから
男がいるのは当たり前なんだが。
「明日も電話していいか?」
そう言おうとして、やめた。
インターンの初日は敵を取り逃がす散々な結果だった。
つい弱音を吐いてしまったが霞は笑って励ましてくれた。
後輩に励まされる俺って…。
それでも霞の声を聞くと落ち着く。
学校へ行けば会えるのに
それまで我慢もできないほどなのか。
思っていたより重症みたいだ。
電話の向こうで男の声がしただけで
柄にもなく焦っている自分がいた。
「とりあえず、今はインターン頑張らないとな…」