第22章 できる事
先生が言うには、このクラスの子供たちは周りの大人に対して心を閉ざし、問題ばかり起こすとのこと。
小学校低学年は人格を形成するにあたり大事な時期。
今のヒーロー社会においての不穏な影が子供たちにまで影響しているのか。
可愛いと思うだけでは成り立たないのが教育。
私も肝に銘じておかねば。
まずは爆豪くんが前へ出た。
「一番強ェ奴出てこいやァァ!
俺と戦え!!!」
『ダメそうだ〜!!!』
私は思わず、頭を抱えた。
……本当にダメそうだ。
次に前に出たのは士傑高校の夜嵐くん。
途中まではよかったのだが、
子供たちに正論を述べたら豪快に論破され、頭を床に打ちつけた。
「偉そうに語っていい立場じゃなかったッスーーー!!!
すいませんでしたァァーーー!!!」
この子、すごく良い子そう。
だんだん不安になってくる……。
チームダボハゼ、大丈夫か?
次は轟くん。
観客席から「焦凍ォ!!」とエンデヴァーさんの叫ぶ声が聞こえた。
真面目で素行も良く、体育祭以降は雰囲気も柔らかくなった轟くん。がんばれ!
結果は総スカン。ダメそうだ……。
小学校相手にどんだけ手間取っているんだ、この子たち……。