第22章 できる事
「これまでの講習でわかったことがある。
貴様らはヒーローどころか底生生物以下!
ダボハゼの糞だとな!!!」
「「サー!イエッサー!」」
「何コレ、こっわ」
ひざしくんが呟いた。
轟くん、爆豪くん、士傑高校の夜嵐くん。
それから仮免試験の時は敵連合のトガヒミコがすり替わっていたという移見さん。
4人は特別講習のようだ。
まさか敵連合が仮免試験に紛れ込んでいたなんて思わなかった。
もはや雄英だけの問題ではない。
考え事をしながら講習を見つめていると、体育館の扉がバン!と開き、子供たちがワラワラと入ってきた。
「わ〜、可愛い。」
私は前のめりで体育館を覗き込む。
「市立マセガキ小学校の皆さんだ!
貴様らには四人で協力し、このクラスの心を掌握してもらう!!」
ギャングオルカが四人に声をかけたが、すでに子供たちは自由奔放。
それぞれが好き勝手に絡んでいき、爆豪くんは怒り、轟くんは戸惑っている。
あの二人に子供の相手なんてできるのかな……。
しばらくギャアギャアと騒ぐ様子を見守っていると、妙に静かな隣の兄貴分。
不安になって横をチラッと見ると突然叫び出した。
「MC魂が限界を迎えたァァ〜!!!」
オールマイトはビクッとしている。
私は溜め息が漏れた……。
「BGMに実況!!
それら無き催しに宿るソウルはない!」
ひざしくんはガバッと立ち上がった。
助けて〜…消太くん。
こうなっては誰も止められない兄貴分。
「あってもなくても正直そんな…」
「あってもなくてもってのはあった方がいいってことだぜ、マイティボーイ!!
行くぜぇ!霞〜!!!」
「えー…私はいいよ……」
「イイカラ!!行くぜぇ〜!!!」