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partly cloudy 【ヒロアカ】

第21章 こころの壁





箝口令が敷かれているため、
その後、私と消太くんがインターンについて話すことはなかった。


授業中や休み時間も
インターン組は表情がどこか硬い。

何か声をかけてあげたいが……
何も思いつかなかった。


消太くんも、「あいつらには仲間がいる。大丈夫だ。」と言っていた。



そして私は毎度のごとく
心操くんとの特訓にきていた。



木に寄りかかって腕を組み、
声を少し野太くして消太くんの物まねをしながら心操くんに伝言を伝えた。



「“今日は捕縛布での移動の練習。
運動場γを借りておいた。
先日、木から木へ練習したがもっと高い所からの移動も慣れておく必要がある。頑張ってこい。” By消太くん。」



「似てません。」



手厳しい心操くんを私の雲に乗せて運動場まで移動した。
ここは工場地帯を模した運動場。
捕縛布での移動訓練にうってつけだ。



「さあ、いつでもどうぞ。
落ちても私の雲で受け止めるから、たくさん練習して。」


「はい!」



心操くんは器用に捕縛布を鉄パイプに巻き付けながら移動していく。
これを独学でゼロから始めて武器にした消太くんはどれだけ努力をしたのだろう……。
改めて、凄いなって思う。
私ももっともっと頑張らないと。



「ねえ、心操くん」


「っはい!?何ですか!?ワッ!」


ズルッと滑って心操くんが落下していく。
危なげもなく雲でキャッチした。




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