第18章 いざ、仮免許試験
ジリリリリリリリリィ!!!!
『敵による大規模破壊が発生!
規模は○○市全域、建物倒壊により傷病者多数!!
道路の損害が激しく緊急先着隊の到着に著しい遅れ!
到着するまでの救助活動は
その場のヒーロー達が指揮をとり行う。
一人でも多くの命を救い出すこと!!』
非常ベルと放送が館内に響いた。
二次試験が始まったようだ。
A組も救助訓練などはおこなってきたが、
やはり救助は経験がものをいう。
他の高校よりは少し劣る印象だ。
モニターをチラチラ確認しながら消太くんの元へ戻る。
「遅い!」
やはり、怒られた。
この会場入ってからずっとイライラしてないか?
「クラウディアが帰ってこないって
うるさかったぜ~、イレイザー。
前の席でも男性に声かけられてるの見て
イライラしっ放しだったもんな!」
ちっせー男だな~!とジョークがゲラゲラ笑っている。
「心の狭い男は嫌われるぜ~?
なあ?クラウディア~!」
「あはは、そうですね~!」
と、笑顔を返しておいたが
隣が恐ろしくて横を向けなかった。
こうやって試験を終えるのを
見ていることしかできないって
けっこう歯がゆかったりする。
敵役でギャングオルカが出てきて
今年の試験の難易度は跳ね上がる。
「消太くん、この試験ってさ
脱落させるって感じじゃないね……」
「ああ、そうだな。」
轟くん、夜嵐くんがやられ、
緑谷くんがギャングオルカに向かって行ったところで試験終了のブザーが鳴った。
「ま、見てた限りでは当然の結果だな。」
「補講受ければ仮免取れるみたいね。
やっぱり二次は誰も落とすつもりはなかったんだな~。」