第18章 いざ、仮免許試験
霞は大人しく俺の横に戻りモニターを見つめている。
「あ、うちの子だ!
控え室向かってるもん!
よーやったぞー!」
傑物学園の生徒たちも通過したようでジョークは嬉しそうだ。
「残り枠10人で、A組はあと9人……」
「まだそんなに残ってるのかよ」
「消太くん、通過した生徒数えてなかったの?」
呆れた……という顔で霞がこっちを見た。
誰のせいだと思ってんだ……。
お前が変な男に絡まれてるからちゃんと見てられなかったんだろうが。
最後の最後で乱戦となり、
A組の生徒たちは全員一次通過。
ギリギリだな、ヒヤヒヤさせてくれる。
霞はヤッター!!とデカい声で叫び、ジョークに笑われて恥ずかしそうにしていた。
一次が終了して、
二次が始まるまで生徒は控え室で待機。
「お互い、全員通過で良かったな!」
「はい!傑物学園の子たち、しっかり連携が取れていて相当鍛えられていますね!」
「やっぱり教える先生の腕がいいのかねー!」
ガッハッハと笑うジョークに
絶対そうですよー!と褒めちぎる霞。
霞とジョークはすっかり打ち解けたようで、俺を挟んで楽しそうに会話をしている。
そろそろ二次試験が始まるだろうか。
「私、今のうちにお手洗い行ってきます!」
霞はまた席を立った。
ジッとしていない奴だな。
だからコイツと二人にしないでくれって。
「イレイザー、
可愛い上に性格までいいじゃん。
絶対おまえには勿体なーい!」
隣のうるさい奴は
プププと口元を押さえて笑っている。
「ほっとけ」
何度も言うが本当にうるさい。
そんなこと、俺が一番わかってる。