第17章 寮での新生活
今日は生徒たちの入寮日。
私は生徒たちの家からあらかじめ送られてきていた荷物を雲に乗せて割り振られた生徒たちの部屋へと運んでいる。
運んでて気付いたけど、八百万さんの荷物の段ボール多すぎない?
これはきっと入りきらないのではないか?
とりあえずA組の分は運び終わり、B組の寮舎へ移動した。
もうすぐみんなが登校してくるだろう。
久しぶりに会えるのが楽しみ。
あとでお菓子でも差し入れしよう。
生徒たちが集まり、
それぞれ担任の先生が寮内を案内している。
案内を終えた消太くんが教師寮へ戻ってきていた。
「みんな、元気だった?」
「ああ、除籍処分通告したらみんな暗くなってたな。」
「そりゃ、なるでしょ……。」
そして日が暮れた頃、
私はA組の寮舎を覗きに来ていた。
「みんなァ〜、久しぶり!!!」
「霞先生ぇ!」
荷物をまとめ終わった男子たちが談話室のソファーで休んでいた。
「片付けお疲れ様。
これ、後でみんなで食べてね!」
近くのケーキ屋さんで焼き菓子を買ってきたのを手渡した。
あざっす!!!とタオルを頭に巻いた切島くんが受け取ってくれた。
「あーーー!
霞先生だぁーーー!!」
芦戸さんの声が響く。
女子たちも終わったらしい。
談話室に集まってきた。
「みんな久しぶり!」
抱きついてくる芦戸さんと葉隠さんを受け止める。
「お菓子買ってきたんだ!
後で食べてね♪」
わーいっ!と喜んでくれる。
可愛い生徒たちとこうやってまた会えて本当に嬉しい。