• テキストサイズ

partly cloudy 【ヒロアカ】

第17章 寮での新生活





寮舎、ハイツアライアンス。


つい先日完成して、今はセキュリティの点検中だ。



明日には生徒たちが入寮する。
教師たちは今日中に入寮を済ませなければならない。



私は久しぶりにアパートに帰り、荷物をまとめて雲に乗せ移動した。

他の先生方は引越し業者に依頼し、もうすでに荷物を運び終わって談話室で休んでいる人もいた。



消太くんもその一人だ。
もともと荷物が少ないのだろう。


部屋を覗かせてもらうと備え付けのデスク以外は着替えが何着かと愛用の寝袋が置かれているだけだった。



「生活感無さすぎ。」


「うるさい。」



暇そうだったので私の部屋の整頓を手伝ってもらっている。



「これ、どこ置くんだ?」


「それは〜、棚の上に並べておいて〜」



なんだかんだ文句ひとつ言わずに手伝ってくれる。
後でコーヒーでも淹れてあげようっと。

棚の上に几帳面に花瓶や置物を並べてくれている消太くんを見て笑みが零れる。


「おい、手が止まってる。
手早く合理的に済ませろ。」


「わかってる!」







消太くんのおかげでだいぶ片付いた。
談話室でコーヒーを淹れ、ソファーで隣同士に座った。



「なんか変な感じしない?
朝から晩まで消太くんと一緒にいるの。」


「おい、変な言い方すんな。
別にずっと居るわけじゃないだろうが。」


「でも会いたくなったらすぐ会え……」


るじゃん。と続くはずだったが
何言ってるんだろうと恥ずかしくなった。


「俺に会いたくなるのか?」



消太くんはコーヒーを飲もうとした手を止め、意地悪そうにニヤッと笑ってこちらを覗き込んでくる。



「コーヒーのお代わり淹れよう!!」



私は立ち上がって談話室に備え付けの共同キッチンへ移動した。
消太くんはソファーでククッと笑っている。



なんだかんだあったが、
こうして消太くんと共にまた教師を続けていられることが、とても嬉しい。



/ 446ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp