第16章 交差する感情
「で?何かあったの?」
生徒たちはまだ夏休み。
寮舎はもうすぐ完成するので
生徒たちが引越してくるのももう少しだ。
そうしたらまた忙しくなる。
教師は休みではないが、
生徒たちがいないので食堂はガランとしていた。
ミッドナイトと向かいあって座り、ランチラッシュに作ってもらったカレーを食べている。
「え?何かって……?」
「相澤くんのこと避けてるし、なんか挙動が変よ?」
「そ…そうですかね」
「私でよかったら相談のるわよ~?」
ミッドナイトがニヤッとこちらを見た。
相談って言っても……。
昨日のことをそのまま話すのも恥ずかしいような……。
うーんと悩んでいると、ミッドナイトが続けた。
「案外、話すと楽になったりするのよ?」
実は……とボソボソと昨日の出来事を話した。
「アオクッッサ!!!
いや〜ん、青春ねぇ〜♪」
ミッドナイトは話を聞くと
自身を両腕で囲みイヤンイヤンと左右に身体を振っている。