第16章 交差する感情
昨日はどうやって帰ったのか記憶がない。
気がつくと学校に帰ってきていた。
「オイ、何で昨日一人で帰った。」
朝からずっと機嫌の悪そうな消太くん。
おそらく二日酔いだろう。
もうすぐお昼になるというのに。
他の先生たちもみんな顔色が悪い。
オールマイトも飲んでいないはずなのにいつも以上にゲッソリとしていた。
「え〜〜っと、ちょっと用事が入って……。」
「なんだ。」
「へ?!」
用事って何だよ。そう言ってズイズイ近付いてくる。
昨日の用事は…………
思い出すとボンッと顔が赤くなる。
「何でもない!何でもなーい!!」
消太くんから逃げるため、
コピーを取りに席を立つ。
チラッと消太くんの席を見ると
二日酔いの為かいつもより目が充血し、いつもの倍は恐ろしい顔でこっちを睨んでいる。
ヒィ〜……怖いよぉ〜……
「霞ちゃん、そろそろランチ行かない?」
いつも通りセクシーなコスチュームに身を包んだミッドナイトが声をかけてくれた。
他の先生と違い、二日酔いでは無さそうでピンピンしている。
救いの女神が現れた〜!と直ぐ様、返事を返す。
「是非!!!」