第13章 襲来
「明後日、記者会見を開く。」
校長からそう聞かされた。
会議では学校としての生徒の安全対策が話し合われたそうだ。
ひざしくんは内通者を洗い出そうと躍起になっていた、ともミッドナイトから聞いた。
「白雲くん、赴任したばかりなのに申し訳ないが君も記者会見の場に出ることは避けられない。すまないね……。」
「もちろんです。
目の前でみすみす生徒を攫われています。
責任を取る覚悟もできてます。」
「責任を取るのはこいつではなく、俺です。
緊急事態とは言え、生徒たちに戦闘を指示しました。
責任は俺にあります。」
消太くんは校長にそう進言した。
消太くんのあの時の判断はあれで正解だった。
戦闘許可を出さなければもっと最悪な被害が出てもおかしくなかったはずだ。
「そうなると、私の責任問題にも発展してくるのさ。なんていっても校長だからね。
一番の責任者はこの私さ。
責任問題より今はメディアへの対応を相談しよう。
責任問題はその後さ。」
「……はい。」
外はマスコミが張り付いているので、学校にいた教師は仮眠室で寝泊まりすることになった。
私は職員室の自分の席に座り、林間合宿での事を思い返していた。
もっと、もっと早く爆豪くんをみつけていれば………
「……霞!」
すでに私服に着替えたひざしくんが職員室に入ってきた。
「……大丈夫か?」
「うん。ありがとう。
心配かけて、ごめんね。」