第13章 襲来
『皆!!!!』
突如、マンダレイのテレパスが頭の中に響く。
「静かに!」
消太くんが叫ぶとテレパスが再度響く。
『敵二名襲来!!
他にも複数いる可能性アリ!
動ける者は直ちに施設へ!
会敵しても決して交戦せず撤退を!!!』
マンダレイの切羽詰まった声が響く。
生徒たちは訳がわからないといった様子。
「ブラド、霞!ここ頼んだ。
俺は生徒の保護に出る!!」
消太くんが廊下は走り出す。
「私も!
ブラド先生、お願いします!!」
「オイ!クラウディア!!!」
消太くんを追いかけ、廊下を走る。
消太くんに追いつくと振り返って怒鳴られた。
「霞、残ってろっつったろ!」
「私の個性で移動した方が早い!
それに私なら怪我人がいても複数名運べるでしょう!?
なんてったって安心安定の運搬護送係なんだから!!!」
「期末試験の事、まだ根に持ってんのかよ…」
「そんなことより、消太くん…
これって…………」
「ああ、考えたくはないが……」
そう考えたくはないが、
合宿先は教師陣とプッシーキャッツしか知らなかったはずだ……。
内通者が……いる?
施設の玄関から出ると
山が轟々と燃えているのが見えた。
「マズイな……」
「!?消太くん!!!!」
「心配が先に立ったか。
イレイザーヘッド。」
第三者の声が聞こえて
手から青い炎が放たれる。
私は咄嗟に雲を出し、
自身と消太くんを上昇させた。
「まァ……プロだもんな」
顔や手がツギハギだらけの黒髪の男。
コイツも敵か!?
ツギハギ男が再度手をかざし炎を出そうとする。
「……出ねぇよ」
消太くんが捕縛布で捕らえ、
膝蹴りを食らわせ、男を押し倒した。
「霞!先に行け!!!」
「わかった!気をつけて!!!」
私は雲を腰に巻き付け、
マンダレイ達がいるであろう広場へ飛んだ。