第13章 襲来
そして合宿3日目。
今日も今日とて、
みんな個性伸ばしに励んでいる。
「ねこねこねこねこ…それより皆!
今日の晩はクラス対抗肝試しを決行するよ!
しっかり鍛錬した後は、しっかり楽しいことがある!ザ、アメとムチ!」
ピクシーボブが叫ぶと
みんなレクリエーションを楽しみにまた一段と気合いを入れた。
昨日の打合せで消太くんはそんなイベント要らないだろと言っていたが、やはり学校行事は楽しいイベントも必要だと思う。
怖いのが嫌いな人には迷惑なイベントかもしれないが。
今日の晩ご飯は肉じゃが。
みんな着々と作業に取り掛かっている。
「ブラド、霞。ちょっといいか。
補習のことなんだが。」
消太くんに呼ばれ、生徒たちから少し離れたところで話し合う。
日中の訓練が少し疎かになっていたのでこれから演習を組み込んで補習を行うとの話だった。
ああ……芦戸さんも上鳴くんも
肝試し楽しみに頑張ってたから
ショックを受けるだろうな〜。
補習組には後で花火でもやらせてあげようかな。
消太くんがムチなら私がアメだ。
「腹も膨れた、皿も洗った!
次は〜……」
「肝を試す時間だァ〜!!!」
案の定、物凄く楽しみにしていたであろう芦戸さんが叫んだ。
「あ、あの〜……
大変心苦しいのですが……」
私が控えめに声をかえると
消太くんはバッサリと言い切った。
「補習組はこれから補習授業だ。
日中の訓練が少し疎かになってたからな、コッチを削る。」
うわぁ〜堪忍してくれぇ〜
と泣き叫ぶ補習組を捕縛布で捉え
ズルズルと引きずって行く。
私も心苦しいが周り回って生徒たちのため…!と涙を堪えながら歯を食い縛り、消太くんを追いかける。