第12章 いざ合宿
「アンタらの宿泊施設はあの山の麓ね」
マンダレイが山の方を指差し言うと
生徒たちはおかしな空気に気付き始めたようだった。
「バスに戻れ!!!」
誰かの掛け声で一斉にバスの方へ向き直る生徒たち。
「悪いね諸君。合宿はもう始まっている」
しかしピクシーボブの個性で
全員崖下へと放り出されてしまう。
わあああああああ!!!!
生徒たちが落下していく叫び声が聞こえた。
「みんなァ~!!!!
が~んばってぇ~~~~!!!!」
私も下に向かって大声を出し、愛しい生徒たちにエールを送った。
マンダレイは早くて3時間ほどと言っていたが
確実に3時間では着かなそうだ。
みんなお昼抜きは確定。
「では引き続き頼みます。」
消太くんがピクシーボブに声をかけた。
「じゃあ、私たちも行きましょうか。
霞の作ったご飯食べるの楽しみにしてたんだから!」
「そんな期待される程のものじゃないんですけど・・」
マンダレイが少し離れていたところで
崖の下を見つめる男の子に声をかけた。
「洸太~、行くよ」
洸太くん。
確かマンダレイが引き取ったってゆう
ウォーターホースの息子さん。
目が合ったので笑いかけると
思いっきりプイッと顔を逸らされてしまった。