第9章 人知れず育つ
「いや〜〜〜、どうだった!?」
「思ってた数倍良い男ね♡」
マイクとミッドナイトが
楽しそうに会話している。
むかつくな、コイツら。
「霞のやつ、まったく気付いてねーな。」
「ホークスちゃん、あんなにわかりやすく矢印出してるのにね〜。」
ミッドナイトが
罪な女。と溜め息をついて酒を煽った。
「で、で、で?
相澤くんどうするの?受けて立つの?」
ニヤニヤとこっちを見てくる。
殴りたい。
「霞は昔から激ニブガールだかんなー。
苦労するな、相澤も!」
ガハハ〜と下品に笑っているマイク。
殴りたい。
「青春ねぇ♡」
大将〜、青春テキーラ!ロックねぇ〜!
ミッドナイトが注文する。
青春テキーラって何だよ。
まったく厄日だ。今日は。
俺は飲まないと決めていた酒を
手酌で煽る。
「大将。ビール。」
飲まずにはいられない。