第9章 人知れず育つ
ミッドナイトとマイクとホークスが何やら話している隙に霞に話しかけた。
「……悪い、邪魔したよな。」
「いやいや、全然!?
そんなんじゃないよ!!!」
霞は大袈裟に手を左右に振った。
「ホークスと霞ちゃんは
福岡でよく一緒に仕事してたの?」
ミッドナイトが質問する。
「一緒に仕事ってゆうか、
ほぼホークスが処理してたから
現着すると仕事終わってるって感じでしたねー。
お仕事泥棒ですよ!」
「えー、酷いなー。
暇なのは良い事だって前に言ってくれたじゃないですかー。」
ハハハッと笑いが起きる。
よく笑う男だ。
一瞬にいると楽しいだろう。
気も回るし、相当モテそうだ。
霞もこうゆう男がタイプなのだろうか。
少し気分が落ちる。
やっぱり無理矢理にでも帰ればよかった。
現状に後悔していると、
霞が気を遣ってか話しかけてきた。
「消太くん、飲まないの?」
「ああ…もう酒は飲まないって言ったろ?」
「えー、まだ気にしてたの?」
クスクス笑いながら
いいじゃん、飲みなよ!と
ビールを注いできた。
ちょっとだけ、ちょっとだけでも飲もう。
シラフじゃやっていけない、こんな空間。
「皆さんも雄英出身なんですよね?」
「YES!ミッドナイトは一つ上の先輩で
霞は一つ下の後輩。
俺とイレイザーは高校時代からの親友!」
「腐れ縁の間違いだろ」
こんな気まずい空間に無理矢理連れ出す
親友があってたまるか。
「へ〜!
じゃあ霞さんの高校時代の忘れられない人って………」
「ワーワーワァー!!!」
ホークス!シィー!!!
霞が慌ててホークスの言葉を遮った。
「何でもない!何でもないよね!?」
急に必死すぎるだろ。
二人で隠し事ってか?
ハハハ、すみませーん。
謝る気ないでしょ!!!
と言い合ってる霞とホークスを見て少しイラッとした。
そんな権利もないくせに。