第8章 励め青春
「ありがとうございます!
久しぶりに会えて嬉しいです!」
「私もよ!
…あら隣の包帯の方は
イレイザーヘッドね!!!」
ニュース見たわよぉ〜!
大変だったわねぇ!とバシバシ
消太くんを叩く。
叩かれるたびにグッ… と
消太くんから唸る声が聞こえる。
「レディ…その辺で……」
「あら!ごめんなさい!!
いい男みると、ついね♪」
「福岡ではお世話になりました。」
消太くんがペコリとお辞儀をしたのを見て首を傾げる。
「福岡では……?」
「ほーら、イレイザーが貴女の家まで行ったでしょう?
あれ、私が教えてあげたの♡
グッジョブだったでしょう?」
「え!?!?
消太くんに教えたのレディだったんですか!?
個人情報、気軽に教えないで下さいよ!!」
「あらぁ、良い男のお願いは断れないじゃない。
彼、タイプなんだもの♡」
マッスルレディが消太くんに向かってハートのウインクを飛ばし、消太くんはギリギリで身体を捻って躱しまたグッ…と唸った。
怪我が悪化しないか心配だ……。
「あ、そうそう。
探してたのはね、クラウディアに会えたら渡してくれってコレを頼まれてたからなのよ。」
一枚の紙切れを渡された。
「ホークスちゃんから♡
連絡くださいってよ〜?
良い男から狙われて羨ましいわ〜」
「ホークスから?」
紙を見ると電話番号が書かれていた。
ああ…こっち来た時に
ご飯行こうって話してたもんね。
「それじゃ!お昼食べに行ってくるわ!
用も済んだし、元気にやってそうで安心したわ」
「マッスルレディ、
遠くからありがとうございました。」
またねーん♡と私に手を振り、
最後に消太くんに投げキッスをして去って行った。
しばらくホークスの番号が書かれた紙を見つめていた。
「……さっさと済ませよう」
「あ、うん」
消太くんは先程より早いスピードで廊下をズンズンと歩いて行く。