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白を厭い、白に憧がる【ONE PIECE】

第4章 白い道【2】


「お前と、、」


お前と鷹の目はどういう関係なんだ。
お前にとって、鷹の目はなんだ。
お前にそんな顔をさせるのは鷹の目のなんだ。



「いや、」



俺は一体何を考えている?
そんなことをどうして気にする?
何故こんなにも気になるんだ。

…やめろ。気にするな。余計なことは考えるな。
俺には関係ない。
俺にはそれよりやらなければならないことがある。
それに、こいつらの関係なんざどうでもいいだろう。
俺のことを話していない以上、話すつもりがない以上、こちらも聞くべきではない。

そうだろう?



「…それなら本は好きか?」

『えぇ。知らない知識を得るのは楽しい。
…ただ、その医学書を読むにはまだ知識不足だったみたい。』



適当に誤魔化したが、どうやら本を読むのは本当に好きらしい。
それなら、



「…俺の、俺の部屋にはもう少し簡単な本もあるが、、、読むか?」

『いいの?』

「あぁ。」

『でも、私はクルーでもないし、船に乗せて貰ってるのにそんなことまでしてもらうのは申し訳ないわ。』




そんなことはない。
覇気の知識も、修行も、料理も、元々頼むつもりではなかったことだ。
治療もまだロクにしてやれてない。
俺たちの方が色々と貰いすぎだ。



「お前も俺達に覇気やら航海術やら教えてるだろ。それの礼だ。」

『それは、病気の治療の対価でしょう?』

「まだ治療もしてねぇし、対価は鷹の目から貰う予定だ。
患者でまだ16のガキに対価は求めねぇ。」

『え…?』



カラはひどく驚いていた。



『ロー、おじさまが支払う対価って何?』

「…まだ鷹の目にも正確に言ってねぇ。
そしてこれは俺と鷹の目の取引だ。お前が知る必要もねぇ。」



実際、俺が鷹の目に持ち掛ける話は下手をすれば俺だけでなく、ベポ達の命も危険晒すことになる。
確かにこれで得るものは俺にとっては相当デカイが、ベポ達にとっては得るものは何もない上に、ターゲットのあの男に知られれば命はない。
このことはカラと鷹の目に命を預けられる程の信用を得るまでは誰にも言えねぇ。

それ程危険で、慎重にならなければならないことだ。

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