第4章 白い道【2】
「………疲れた。」
「…死にそう。」
「見てよ。キャプテンとカラ、まだやってるよ。」
まずは集中力を上げる瞑想やら、そもそもの筋力を高める筋トレやら、、、地味でいてそれで疲れる内容をこなさせた。
ローはやっぱり集中力はズバ抜けている。
元々勤勉な性格なのだろう。
いつも本を読む時、かなり集中しているし、大した苦痛にはならないようだ。
体力も3人よりかなりあるし、やっぱり昔から体を動かしていたのだろうか、身体の使い方が上手い。
ローなら5年もあったらもっと高みまでいける気がするな、、、
私も正直、人に教えられる程の技量は無いけれど、基礎くらいならいけるだろう。
『…そろそろご飯にしようか。』
「よっしゃぁ!!!」
「腹減った!」
「俺も〜」
そして、1日目の鍛錬は幕を閉じた。
晩ご飯を食べ終わって、いつものように日記を書く。
今日はローの梅干し嫌いがわかって、覇気の訓練をした。
あ、ベポ、生の鮭出したら本当に喜んでいたな、、、
コンコン
「俺だ。」
『どうぞ。』
ガチャ
ローがいつものように銀のトレーを持って、私の前に腰掛けた。
私も何も言わずに袖を捲る。
『覇気の修行はどうだった?』
減っていく液体を眺めながら、私は問いかける。
「実際に体感して、それが出来るのと出来ないのでは雲泥の違いだと思った。
…お前に勝てねぇ訳だ。」
『ふふ、でも、ローに能力使われたら、私あんまり自信ないな。』
「…明日、やるか?」
『うん、ローの能力には少し、いや、かなり興味がある。
悪魔の実って本当に面白いわね。』
「んな大したモンでもねぇよ。それに、お前は今まで腐るほど能力者達を見てきたんじゃねぇのか?」
『自然系と動物系は何人か見たことあるわ。超人系はローが初めて。』
「…どうだった。」
『…私が会った人達はグランドラインにも入ってないような人達で、それこそ自分の能力を過信してるところがあった。
自然系はそもそも触れられることに驚いてすぐに狼狽えて終わり。
動物系は肉体強化が売りだけど、私は常人相手でも力で勝とうとはしてないから、そんなに脅威では無かった。』
「能力は使い様ってことか。」
『本当にその通りだと思う。』