第3章 白い道
一見楽しげな会話を楽しむ男部屋の住民達。
だがそこに灰色の雰囲気を醸し出す男が1人。
キャプテーン
俺もう無理だわ。
そう、ペンギンである。
彼は律儀に昼間ローから仰せつかったことを彼らに伝えようとしていたのだが、、、
シャチの話が止まらねぇ
止まる気配すらねぇ。
酒も入ってるからいつもよりヤベェ。
「で、この俺が直々に男がどれほどオオカミなのかを手取り足取り教えて差し上げようって訳だ!」
「シャチなんかきも〜い。…それよりさ、カラってそもそも恋とか知らないんじゃない?」
「あぁ!そこからか!まー、そうだよなぁ、鷹の目と2人暮らしならそんな機会ないか…………あんなに顔整ってるのにもったいね〜」
…確かに。
綺麗な長い黒髪。
真っ黒で澄んだ瞳。
それとは対照的に白い肌。
すらりと伸びた手足。
身体も……
華奢だけど、程よく出るとこ出てるし、、、
露出もほとんどしない所がまた上品で良い。
基本的に穏やかで、腰の刀さえ無ければ海賊の類など想像もつかない。
「見ろよベポ、ペンギンがエロいこと考えてるぜ?」
「ムッツリだ。」
「ちげぇ!お前と一緒にするな!」
「照れんなって、、、いや、分かるよ、カラが可愛いのは。だがな、俺はもっと大人のボンキュッボンのお姉さんが好みだ!まだ二十歳にも満たないカラにゃ流石に手ぇださねぇよ。」
「だから!ちげぇって!!」
本当に話を聞かないこの男。
お前の耳は飾りか?
「あ、そう言えばさ、ペンギンさっき何か言いかけてなかった?」
ベポ、ナイス。マジでナイス。
「そう!丁度そのカラの話なんだけどよ。」
「おう、かわいいかわいいカラちゃんがどうした?」
ニヤニヤしているシャチの顔が腹立つ。
「初めに言っとくが、真面目な話だからな。」
一応釘を刺してみるが、コイツにはあまり効果がないかもしれねぇな、、、
「うん!わかった!」
ベポは素直だ。シャチに少しは見習ってもらいたい。