第3章 白い道
軽い。
女とは言え、剣士やってる身で、俺よりも強い奴があんなにも軽いものなのか?
初めに45キロと言った時は、この期に及んでふざけてんのかと思った。
面倒になって抱えてみたが、本当にそれくらいしかない。
身長と体重が分かればそこから筋肉量やら肝臓の質量やら色々推定できる。
そこから薬の量を決めることもある。
だが、カラのそれから推測される筋肉量は俺とは比べ物にならない。
カラが何を気にしていたか知らねぇが、俺はかなりのダメージを受けたぞ。
俺はカラの部屋の外で1人頭を抱えた。
ーその頃、男部屋、、、
「あーあーあー!今回もキャプテンの一人勝ちかよ!つまんねーの!」
「まぁ、キャプテンに勝てるとは思ってないけど…カラに教えながらあそこまで圧勝なのは悔しいなぁ。」
「そうだな。…あのさ、そのカラのことでちょっと話が、、、」
「ん?なんだよペンギン。あぁ!そういやアイツ、麻雀も酒も知らなかったんだな〜ピュアかよ!」
「カラ、海のことはいっぱい知ってるのにね〜。」
「ん、あぁそうだな。それで、」
「そうだよ!ベポ、そこなんだよ!アイツ前まで鷹の目と2人暮らしだったんだろ?俺が見るに、鷹の目はかなりの過保護と見た!!きっとカラに余計な知識を教えなかったんだよ!じゃねぇとあんなにピュアっピュアな人間出来上がるか!アイツ絶っ対子供の作り方も知らねぇな!」
ハッハッハ!と、豪快にシャチは笑う。
「まぁ、その辺りは今はいいんだけど、それよりさ、」
「いやいやいや!ペンギンそれは違うね!これは重大な問題だ。もしだぞ?もしカラがどっかのクソ野郎に捕まって、そういう状況になったらさ、知識ゼロなら逃げるも何もねぇじゃん!」
「でも…カラ強いよ?キャプテンにも勝ってたし…」
「海賊やってたら何があってもおかしくねぇだろ!だーかーらー!俺らが教えてやらねぇとな〜」
ニヤニヤしているシャチ、確かに意見としてはまぁまぁまともだが、シャチに知識を仕組まれるとなると、、、
ロクなことにならない。