第3章 白い道
「…黙って答えろ。」
『や、やだよ!恥ずかしい。』
体重なんて!そんな女の人に聞くか!?
「俺は医者だ。今更気にしない。いいから答えろ。」
『私が気にする!』
なんでローにそんなこと答えなきゃいけないの!
病院ってそんなことまで聞くものだっけ?
「…テメェ、、、体重分かんねぇと薬の量も分からねぇだろ。」
『…そうなの?』
薬なんて、飲んだことない。
そもそも体調なんて殆ど崩さなかった。
大抵、大ごとになる前におじさまが私よりも先に私の不調に気づいてくれて、軽くで済んでいた。
ごく稀に熱が出た時は、おじさまがいつもそばにいてくれて、栄養のある食事も用意してくれた。
「…お前は、、、まぁいい。そういうことだから早く言え。
そんなに恥じるような体型じゃねぇだろ。安心しろ、ウチには余裕で200キロ越えてる熊がいる。」
…ベポは別でしょ。
『……………45』
「…本気か?」
『もういいじゃん!何回も言わせないでよ!!』
あぁ!もう!恥ずかしい!!
言わなきゃ終わんない、って思って我慢して白状したのに!
、、、そりゃね、軽くはないけどさ、
「本気か?」って、、、わざわざ確認しないでよ…
気にしないって言ったのに。
私はローから視線を外して、体育座りをして丸まっていた。
と、
『ひゃっ!』
ローが私を持ち上げた。
『え!?何!え?』
「…」
『ロ、ロー?どうしたの?』
「…」
ローは何も言わずにベッドに私を下ろした。
「あぁ、悪い。…もう5分は経ったろ。寝てみろ。」
『あ、うん。』
恐る恐る横になってみる。
いつもくる痛みに備えてギュッと目をつぶり、体を縮こまらせる。
『…あれ?…ロー、痛くない。』
「そりゃよかった。」
痛みに耐えずに横になれるのはいつぶりだろう。
『…ありがとう。』
「………もう遅いから寝ろ。」
『うん。おやすみ。』
「あぁ。」
ローはそう言って部屋を出て行った。
私はこの日、あっという間に夢の中へと堕ちていった。