第3章 白い道
「「「ただいま〜!!!」」」
ローの部屋から出て少しするとペンギン達が帰ってきた。
『あれ、お帰り。早かったね、』
私の勝手な想像だけど、海賊って夜は酒場とかで騒いでそのまま酔い潰れて寝るようなイメージしかなかったから、そもそも今日のうちに帰ってきてびっくりした。
「あー、飲んで帰ろうかとも考えたけどな〜」
「やっぱりキャプテンやカラとも一緒がいいし。」
「それに、面白いもん買ってきたから後で一緒にやろーぜ!」
そう言ってシャチが出してきたのは麻雀セット。
おじさまとはチェスやリバーシならやったことはあったけれど、麻雀は初めてだ。
『私初めてだけど、できるかな?』
「大丈夫!教えるし、多分すぐできるようになるよ!!」
「これキャプテンがアホみたいに強いけど、まじで楽しいから!絶対カラもハマる!」
『へぇ〜!楽しみ!!』
「あれ?そういえばキャプテンは?」
『多分まだ部屋にいると思う。』
「じゃあ俺帰ったって伝えてくる〜」
ペンギンはローの部屋に行って、ベポは海図の本を読みながらリビングで勉強中。
シャチは珍しく私のご飯の用意を手伝ってくれるらしい。
『シャチ、台所に立ちたがるの珍しいね』
「早く食って早く麻雀してぇもん。」
『あぁ、なるほど。……え!?待って!何やってるの!?』
「ん?盛り付け。」
『いや、その肉まだ生だから!』
「いいじゃん、刺身ってことで、別に腹壊すわけじゃないんだし。」
『いや壊すよ!』
「嘘つけ、俺ら誰もこれで腹壊したことないぜ?」
『…それが異常。』
確かに生で肉を食べてはいけないわけじゃないけど、この肉は海王類の肉。しかもグランドライン産らしい。
私は別にコックではないのでそんなに知識はない。
何かあったからじゃ遅いのだ。
『とにかく!この肉はソテーにでもするから!シャチはお皿並べてきて!』
「へいへい。」
この日私は二度とシャチを台所に立たせないと誓った。