第3章 白い道
『ここからはノワール島で買ったログポースを頼りに航海していきます。』
初めは私とローだけで話してたんだけど、ベポ筆頭に聞きたいと言うので、グランドラインの航海についてのプチ講義が開催されていた。
『はい、ベポ!ログポースを見てください。動いてる?』
「うーん、なんか微妙にグラグラしてる…」
『それはね、まだ完全にログが溜まりきってないからなの。
まず、グランドラインの島はそれぞれ島独自の磁場を持ってて、その磁場をログポースに記憶させることで次の島を指し示すようになります。ただし、記憶させるのにかかる時間は島によって異なります。そこが注意すべきポイントね。』
「…ジバね、わかるわかる。」
「アレだよな、俺見たことある。」
「…見えるわけねぇだろバカが。」
『…ベポわかる?』
「今のところは。」
『ならよし。』
「あ、でも一個いい?」
『どうぞ。』
「ログが溜まる時間が気をつけるポイントって、どう言うこと?」
『あー、2、3日とか1週間、1ヶ月とかで溜まるならまだいい方なんだけど、、、場所によっては1年とか掛かる島もあるらしくて…』
「…まじか。」
「それやばくね?」
「…オイ、なら逆に、ログが溜まる時間を過ぎたらどうなる?」
『その場合、ログが書き換えられます。』
「なるほどな。それならまだマシだ。
…だか、本気でログ溜めるのに1年とか掛かる島に着いたらたまらねぇな。」
『だから、栄えた町に行くと、エターナルポースって言うのをいくつか買っておくと安心かな。』
「なんだそれは。」
『ログポースの永久保存版って言ってわかるかな?その島の磁場を永遠に記憶し続けるログポース。』
「あっ!それを持っていたら、その島へ先回りして、その島のログを貯めて航海を続けられるってこと?」
『そうそう!ベポ正解!』
「…もう俺わけわからん。」
「だな。」
『それで、この双子岬からの航路は7つあります。ログを辿り続けるとなると、前半の海の航路を選べるのはココだけ。まあ、どの航路を選んでも最後は1つの島に収束するとは言われてるけどね。』
「…それって、ココで航路選びに失敗したら、スゲェキツい航路かもしれねぇってことだよな。」
『まぁ、そうなるね。』
「…」
「いや、航路を決める手はもう決めてある。」