第2章 白い光
『リヴァースマウンテンはレッドラインの一部…つまりノースやグランドライン以外にもイースト、ウエスト、サウスの海と接してる。
元々レッドラインに向けて海流が発生しているから、リヴァースマウンテンのこの切れ目にはその海流が流れ込むの。
4つの海から同じ勢いで海流が流れるとどうなるか…わかる?』
「…俺無理。わかんねえ。」
「俺も…」
「…」
「…」
早々にシャチさんとペンギンさんは白旗をあげる
船長さんは表情を変えず、ベポだけが恐る恐るといった様子で私の顔を見る
「まさかと思うけど…海流が重力に逆らうことって…」
『そう。
傾斜状になった部分を海流が昇り、1番上で4本の海流がぶつかり合う。
ぶつかった海流は同じ勢いだから、元の道には戻れず、こっちのグランドラインの方向へ流れ込む。
…この流れに乗ってグランドライン入りを果たすのよ。』
「…」
「…」
「…まじか」
私も初めておじさまに教わった時は同じような表情をした覚えがある
それだけ海の、自然の力は大きい
「…原理は分かった。
信じ難いが…グランドラインってのはそんなところなんだろう?」
『ええ。』
「ちょ…キャプテン!そんなすぐ受け入れられるもん!?」
「ごちゃごちゃ言っても仕方ねえだろ。
つまり、すべては海流次第。うまく掴み切ればよし、少しでも外れれば全員海の藻屑だ。」
「そんな…」
…トラファルガーの言う通りだ
大陸に当たった海流はそのまま深海へ方向を変えざるを得ない
なら、もしこの船がリヴァースマウンテンの入り口を逸れると、レッドラインに叩きつけられるだけでなく、その海流に引き込まれる
溺れるとかの次元じゃ無い
隣でベポが顔を青くしてる
このことをちゃんと理解できてるのはベポも同じなようだ