第8章 白兵戦
クゥー、クゥー、、、
あの海戦から一夜明け、過ごしやすい快晴の空の下、各々好きなように過ごしていた。
ペンギンとシャチは釣り糸を垂らしながら居眠り。
カラは船の影になるところで瞑想。
ローは読書、
ベポはローにお腹を貸してお昼寝をしていた。
バサバサっ!
「うおっ!」
「!?なんだっ!…って、、、ニュースクーかよ。」
突如居眠り中のペンギンの頭に降り立ったのは新聞を運ぶニュースクーというカモメ。
シャチは料金を箱に入れると、ニュースクーから新聞を一部受け取った。
ヒラリ…
「ん?…あ"!!」
「あ!!…キャプテン!!!」
「…チッ、、、なんだ。」
空は快晴、気温も温暖、そして静か。
さらにはベポのお腹まで占領でき、これ以上ないほど快適に本を読んでいたロー。
それを邪魔され、舌打ちを隠しもせずに不機嫌さを露わにしながら声の方を向く。
「キャプテン!これ見てくださいよ!!!」
「あぁ?」
普段ならば少しの不機嫌さを感じ取った瞬間逃げる2人も、よっぽど大事なのか、構わずに手に持った新聞を彼に見せる。
めんどくさそうに受け取ると、ローはそれに目を通してニヤリと笑った。
「…ほぅ。悪くない。
カラ、ちょっと来い。」
『?何?』
「見ろ。」
ローは一瞬で読み終えた新聞をカラに渡すと、自身は再び医学書へと目を落とす。
その表情は先ほどよりも上機嫌なようで、心なしか口角が上がっている。
『わ、もうニュースになってる。』
「キャプテンの懸賞金も上がってる!」
「この写真めっちゃカッコいい…!」
"北の海出身 トラファルガー・ロー"
グランドライン、シャバ島にてガンダス海賊団殲滅
及びその近海にて少将率いる軍艦撃沈
以上の事案から上記のものを凶悪指名手配犯とし懸賞金を格上げすることを世界政府及び海軍が発表。
懸賞金
80000000ベリー