第8章 白兵戦
「カラ!こんなところまで来たらキャプテン達戻って来れないぞ!!」
『大丈夫。』
この船の賞金首はローだけだし、まだグランドラインに入って間もない。
ペンギンもシャチもベポも強いけど、名が知られるようになるのはもう少し先だろう。
だからこそ、この船の相手をする兵は少ない。
そのかわりローの方が多くてキツそうだけど、、、まぁなんとかするでしょう。
ぐるりと半周回って、軍艦の真後ろに着いた。
『…よし。』
あとはロー、どうにか戻ってきて。
ちょっと大変かも知れないけど、ロー達なら多分、、、
『ふぅ、、、、、、、ハッ!!』
ガシャン!!!!!
「!?なんだ!!!」
軍艦に大きな衝撃が走る。
海軍も海賊も、予想外の大きな衝撃に足元を取られる。
グググ…
「っ!操舵者!!何をしている!?」
少将の声が甲板に響く。
その間にも船は安定性を失い、上下前後左右、大きくゆらゆらと揺れる。
「キャプテン…この揺れ、、、」
「…」
「少将!!報告します!!!
梶が、、梶が何者かに壊されました!!」
「何!?」
「それならこの船は…」
「制御が効きません!!!」
梶を壊したのか。
そのためにあいつらは船尾に、、、
いや、だが、、、
「…キャプテン、これ多分カラだろうけど、、、」
「俺たちもヤバくないですか?」
「…」
ペンギンとベポが冷や汗をかきながらそう言う。
「少将!破壊された梶の部分から浸水を確認!!」
「!?被害は!」
「もう、、もう、塞ぎきれません!!!」
嘘だろ、
「キャプテン…!」
アイツ、俺たちごとこの船を沈める気か…?