第8章 白兵戦
『…残念だけど、、、それは、できないわね。』
「?何故だ。」
『拍鉛病がわかった時、全部海に捨てちゃったから…』
部屋にあった必要のないものは全て海に流してしまった。
あの時は、先の未来に希望を持ちたくなくて捨てたけど、ローも同じものを好むのなら、捨てずに取っておけばよかったかな。
少し気落ちしていると、ローの手が頭に乗る。
「バカだな。
未来なんざ誰にもわからねぇんだ。
俺だって明日死ぬかも知れねぇし、もしかしたらジジィになるまで生きてるかもしれねぇ。
勝手に希望捨ててんなよ。」
ローはそう言うと、エターナルポースを私に投げた。
それを受け取ると、ローは太陽を背に言った。
「船が手に入ればお前の治療もできる。
お前の病は必ず治す。
…そうしたらお前は自由だ。」
ニヤリと笑うロー。
その姿がどうしようもなくかっこよく見えて、なんだか胸の奥の下の方がキュッって締まって、、、顔が熱くなった。