第8章 白兵戦
「キャプテン!キャプテン!!!!」
「見てください!すごい!!」
「マジでいいモン見つけたよ!!!」
大きな袋を両手いっぱいに抱えて出てきた3人。
確かに、その宝の量は凄い。
「一回じゃ持ってこれなくてさ。まだ向こうにもあるんだ!」
「それよりこっち!!
キャプテン絶対驚きますよ!!」
そこまで言うなら気になるな…
ローが欲しがるものなんてあまり聞き覚えがない。
「2つあるんです!
まずはひとつ目。」
「ジャーン!!!」
『っ、これ!』
「…一気に近づいたな。」
ベポの手に握られていたのは、紛れもない。
ウォーターセブンへのエターナルポース。
「これでやっと船が手に入りますよ!」
「あぁ。
よくやった。」
ローは満足気にニヤリと笑い、それを手のひらの上で弄ぶ。
「もう一つは…コレ!!!
キャプテンずっと探してたやつでしょう!?」
「っ!?」
一目キラリと太陽の光を反射するソレを見ると、吸い寄せられるように手に取り、角度を変えて何度も眺めるロー。
ソレは私にも見覚えのあるものだった。
『それ…20年前の記念硬貨。
確か海賊王が死んでからデザインが変えられたから、、、ほとんど出回ってないはずの!』
「っ、あぁそうだ。
しかも本物……ククッ、本当にいいものを手に入れた。」
少し古びて鈍く光るコインを嬉しそうに眺めるロー。
そしてそれを囲んで共に笑うベポ達。
「…お前、コレ知ってるのか。」
『えぇ。私も昔、記念硬貨集めてたことがあって…
結構持ってた方だと思うんだけど、、それは見つけた事なかった。』
希少価値が高いからか、ニセモノも多く、本物を見たのは初めてだ。
「へぇ、、、お前のコレクションもいつか見てみたいもんだな。」