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白を厭い、白に憧がる【ONE PIECE】

第8章 白兵戦


「…気にするな。」

『いや、気になるよ。』











何を言ってるんだか。











『やっぱり自分の手当てされるのって気になる?
…余計なお世話だった?』











綿を置き、ガーゼを当てて上から包帯を巻く。











「…そうじゃねぇ。
いや、、、中々上手いもんだと思ってな。」

『え?』

「縫う縫わないの判断にしても、包帯の巻き方にしても完璧だ。
手元に用意した道具にも無駄がない。」












私はローの包帯を留めると、その視線が患部から私の目に移っているのに気がついた。

…私の言葉を待っているようだ。












『…おじさまに教わったの。
元々私は一人で海に出るつもりだったから、、、応急処置くらいはできるようになれって。』

「経験はどうやって積んだ。」

『おじさまと稽古の時、自分で縫ったりしてたからそれで、、、』

「…随分とスパルタだな。」

『そうなのかしら。
私にとってはそれが普通だったから、、、
でも、おじさまとの稽古で傷が残ったことはないわ。
その程度の傷しか負わせないし、私の不注意で痕が残りそうな怪我をした時はおじさまが手当てしてくれたから。』

「そうか。」












ローはそう言うと、立ち上がってベポ達の乗り込んだ船の方を眺めていた。

私は出した道具を救急箱に収めていく。













「…お前、さっき変だったろ。」












急に、こちらを見ることなくローはぽつりと呟いた。

なんのことか一瞬分からなくて、思わず首を傾げる。











「…戦闘のとき。
いや、お前もおかしかったが、、、刀の様子も変だった。
怪我でも見落としたかと思えば、怪我はしてないんだろう?
…何があった。」












そういうことか。

私は言いにくいながらも、口を開いた。



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