第7章 白波
「カラ!俺らも!!俺らも見てほしい!!」
『ええ。もちろん。2人は、、剣?』
「あぁ!俺らはキャプテンに習って一通りの武器は扱えるんだ!」
「まぁ、なんだかんだいって剣が1番使いやすくはあるんだけどな。」
『へぇ。器用ね。
私は剣と銃くらいしか扱えないから羨ましいわ。
銃もそんなに上手くないし。』
「いやいや、ひとつ極める方がすげぇって!」
「まぁそろそろやろうぜ〜。
ペンギンからやるか?」
『いえ、、、剣なら2人同時でいいわ。』
「言ったな?」
シャチはニヤリと笑ってそう言う。
「ペンギン!勝てはしねぇだろうが、2人なら一撃くらい入れれるんじゃねぇか!?」
「そうだな!やってやろうぜ!!」
2人は木刀を構えてこちらを向く。
私も側にあった木刀を手に取り2人の方へ向き直った。
「よっしゃ、いくぞ!!」
『来い!』
「オラァァァア!!!」
カン!
シャチは私に思いっきり木刀を振り下ろしてくる。
『っ、』
筋力が落ちてるのもあるけど、やっぱり男の人の力で思い切り来られるとキツいな…
ブンッ!
タンッ
後ろからペンギンが回り込んでくるのがわかったので、手首を返して2人まとめて受ける。
あー、、、だめだ。重い。
弾き返すのは無理だから、刀の下に体を潜らせて受け流す。
「おわっ!」
急に支えがなくなって2人はふらつくが、流石。
ローに扱かれただけある。
体制を立て直すのが早い。
「っ、まだまだー!」
今度は2人で向かってくる。
完全に攻めの姿勢。
『私が攻めないと言った覚えはないわよ。』
「へ」
私も2人のように本気で駆ける。
「っ!」
私が2人に向かっていくと、2人は驚いたような顔をした。
ータンッ
その瞬間を逃さず、そのまま2人の目の前で飛び、背後を取った。
トントン
『はい、一本。』
「「あ」」
『ふふ、向かってきた敵に怯んじゃだめよ。』
「だぁクソ!!」