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白を厭い、白に憧がる【ONE PIECE】

第7章 白波


それから3日が過ぎた。
カラは眠ったままだ。
いや、寝かせたまま、という方が正しいか。



点滴の中に鎮静剤を混ぜた。
眠ることで最低限のエネルギーしか使わせない。
そうすることで肺の動きも抑制され、破裂部分の修復に全力を注げる。




カラは俺の目の前で、無機質な機械音の中、動くことなく静かに目を閉じている。

初日は高熱を出して焦ったが、2日目には下がって安定していた。
炎症から来た熱だろう。
そして現在は体温を下げ、さらに活動を抑制させている。

これからは能力で覗き、ある程度修復されてきたら徐々に体温を上げて目を覚まさせるつもりだ。




鷹の目への連絡はまだ一度もしていない。

アイツとの契約は、カラと鷹の目が信用に足ること、そして俺の船の設備が整うこと。
この2つが揃ってから開始される。

それまでは互いに干渉はしない約束だ。





「…」





だが、俺は自分の電伝虫を取り寄せ、鷹の目の番号を打つ。

伝えなければならない。
取引相手の海賊としてではない。1人の医者として。








無表情の電伝虫が気のない発信音を3度ほど繰り返すと、鋭い目つきで俺を睨んだ。








【トラファルガーか。】

「あぁ。」








さぁ、どちらから先に伝えるか。


無断で先に治療をしたことか。
それとも、今の現状か。
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