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白を厭い、白に憧がる【ONE PIECE】

第6章 白銀【2】


ガチャ




「ヒッヒッ、目が覚めたかい。」

「あぁ。何か、食べられるものを貰えるか。」

「あぁ。今用意してる。…思ってたより早かったね。流石は鷹の目のとこの娘だ。」






ババァはそう言ってたった今完成したであろう粥を椀に入れる。
その上にハラリと薬草を散らした。







ーガタガタッガシャ!!








何かが倒れたような音がする。








そう認識するよりも早く、俺は扉を開けていた。









「っ、どうした!」











そこにはベッドから立ち上がろうとしたのだろう。
カラが座り込み、点滴が倒れていた。






『ごめ、ロー。なんだか、力がうまく入らなくて、、、』

「あぁ。怪我は?」

『大丈夫。』

「ならいい。」

『わっ!ロー、大丈夫だから、、、』

「うるせぇ。」





カラの体を抱き上げ、ベッドに座らせる。





「で、何故歩こうとしたんだ。」

『…その、、、刀と、ペンダントを手元に置いときたくて…』





俺は少し離れたところにあったそれらを持って、カラに渡す。




「ほら。」

『ありがとう。』

「丸一日寝てたんだ。それに、熱もまだ高い上に術後だ。
あまり動くな。何かあれば俺に言え。」

『丸一日!?…そんなに寝ていたのね、、、驚いた。』

「あぁ。だから記憶が混濁するのも、時間の感覚が狂うのも当たり前だ。兎に角、必要なのは休養。
熱が下がるまでは絶対安静だ。」

『…わかった。…ごめんなさい。』

「…」





申し訳なさそうに謝り、俯くカラ。
そんなこと、感じる必要はないのに。





ガチャ




「ヒッヒッヒ、小僧。コレ忘れてどうするんだい?」

「あぁ。すまねぇな。」




ババァが俺の持って行き忘れた粥を持ってきた。
そのままカラの前に置き、額に指を突き立てる。




「38.6。…まずまずだね。」

「あぁ。カラ、無理しない程度でいい。食べれそうなら食べておけ。」

『えぇ。ありがとう。』





カラはこの前よりも少し多くの粥を食べ切り、顔色が良くなった。
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