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白を厭い、白に憧がる【ONE PIECE】

第5章 白銀


「っ〜!カラに聞いたんですよ!
病気のこととか!俺たちのこととか!!色々!
そしたらもう俺、聞いてたら、、、色々感情がぐちゃぐちゃになって、、
泣かずにはいられなかったんですよ!!」

「…」



…要はカラの身の上話を自ら聞いて勝手に感動して泣いた、と。
そりゃ、冷静になれば恥ずかしくて死にそうになるだろうな。
俺は想像もしてなかった告白にフリーズした。



「…だから言いたくなかったんですよ、、、」



ペンギンは赤面して蹲み込んでいる。
…申し訳ないことをした。



「…悪かったな。」

「全くです。」



暫く気まずい沈黙が流れる。
と、そこにバタバタとー恐らくシャチの足音が近づいてくるのが分かる。


バンバン!


「キャプテーン、ペンギン!飯できたって!
ベポ帰ってきたら食べるから来れそうになったらリビングに来いってカラが。」



ノックの力加減が大分おかしいが、まぁそれはいい。
俺は蹲るペンギンに目を向ける。



「…行けるか?」

「はい。もう大丈夫です。」



そいつの目元はまだ少し赤いが、腫れも引いていて、泣いていたのはまぁ、よく見なければわからないだろう。



「…キャプテン。」

「なんだ。」

「カラの病気、絶対治して下さいね。」

「…あぁ。」



俺がいつものように笑みを浮かべてそう呟くと、ペンギンはほっとしたような顔をしてリビングへと向かった。






…普通、医者はこんな言葉を口にしてはいけない。

無責任な言葉を吐かない。


だが、生憎俺は海賊だ。
陸にいる清い名医じゃねぇ。


それに、これは俺にとっては誓いだ。


無論、ペンギンに言われずとも、カラの病は絶対に治してみせる。
誰がなんと言おうと、絶対に、だ。

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