第4章 白い道【2】
「…えーっと、キャプテン?」
ローはイマイチ考えの読めない顔をしてこちらをじっと見つめている。
怒ってる、、、ようではない、、と思いたい。
「ハァ。…まぁいい。風邪引かない程度に程々にやれよ。」
「え!?あぁ、了解…」
ローはそれだけ言って部屋に戻った。
『怒っては、なかった?』
「たぶん?」
まだ1月も付き合いのない私に言われたくはないかもしれないけれど、ローは割と感情を隠すことはない。
特に不快な時はあからさまに嫌そうな顔をするし、怒った時は行動に現れる。
「怒ってないならいいんじゃね?ほら、早く続きやろうぜっと!」
「うわっ!シャチ!今のずりぃだろ!!」
「ペンギンがボサッとしてんのが悪りぃね!」
「にゃろ、倍返しだ!」
「やってみろ!!」
甲板にはすぐに先程の賑やかさが戻った。
「僕たちも続き、やろうか?」
『えぇ、そうね。』
私もベポに続いて、特大の雪玉をペンギンとシャチの背中にぶつけに行った。