第4章 白い道【2】
「あっ!来た来た!カラ!見ろよ!!」
『わぁっ!何それ!かわいい!!』
「ふっふっふ、雪だるまならぬ、ベポだるまだ!!」
「僕そっくりでしょ?」
そこには雪で作られたベポがいた。
『私も作ってみたい!』
「おう!まずは普通の雪だるまから作ろうぜ!」
「僕も手伝う!」
『まずはどうしたらいいの?』
「えーっと、まずは雪を丸く固めて転がしながら大きくしていく。」
『わかったわ。』
言われた通り、雪をおにぎりのように固めて、転がしながら丸くしていく…
『っ〜!冷たい!』
「カラ大丈夫か〜?」
『えぇ!これくらい平気!』
看板の上を転がすとだんだん大きくなっていく雪玉。
手はすぐに感覚を失ってしまった。
「お!カラいい感じじゃん!」
「じゃあそれに僕の作ったのをのせて、、、」
「顔はこれでいいだろ。よっし!できた!!」
『これが雪だるま?』
「あぁそうだ!」
『凄い!あっという間ね!』
大きな雪玉の上に小さな雪玉を乗せて顔をつけると雪だるま、というものができた。
とてもかわいい。
「おっし、雪だるまの次はやっぱ雪合戦だな!」
『雪合戦?なにそ、、きゃぁ!』
「へへ!カラヒット!」
「雪合戦っていうのは、雪玉をぶつけ合う遊びだよ。」
『…なるほどね、じゃあ私もいくわよ、、、シャチ!さっきのお返し!!』
「うわっ!…この野郎!やったな!」
スッ
「うぎゃっ!」
『ふふ、どこ狙ってるの?』
「クソ、シャチテメェ!オラッ!!」
「うわっベポベポ!こっちこい!」
「え?ブブァッ!」
『あ、』
「やべ。」
「ペンギンめ!見てろよ?」
「行け行け!ベポ!うわっ!」
『ふふふ、隙あり!』
「くっそ〜!」
楽しい!
雪って綺麗なだけじゃないのね!こんなに楽しい遊びもできるだなんて!!
私はまた夢中で遊んだ。
手はじんじんと痛むけど、そんなことどうでもよかった。
『ベポ!いくわよ〜!』
「おっと、当たらないよそれくらい!」
ガチャ
バフっ!
『あっ!』
「あ、」
『…ロー、、、ごめんなさい。』
ベポに投げた雪玉をベポが避けて後ろにいたローの顔に直撃。
どうしよう。