第4章 白い道【2】
『…私、少し部屋に戻るわ。頭冷やしてくる。
ペンギン達も心配かけてごめんね。』
パタン
カラは自室に戻るのだろう、船室のドアを閉めた。
「キャプテン、ちょっと強く言い過ぎたんじゃない?」
「あぁ?俺の言ったことになんか間違えたことあったかよ。」
「いや、ないけど、、カラ、雪見たとき本当に楽しそうだったよ?」
「…」
「俺も、ちょっと言い過ぎじゃないかな〜と」
ベポに続いてシャチまで言い始めた。
キャプテンの眉間の皺がだんだん深くなっている。
「…キャプテンの言うことは正しい。ガチで危なかった。
でも、多分カラもかなり反省して落ち込んでるはずだから、、俺少し慰めてくる。
それくらい、いいよね?キャプテン。」
シャチがキャプテンに提案した。
うん。俺もそれがいいと思う。
「俺も一緒に「いや、お前らは行くな。俺が行く。」
「あぁうん、て、は?」
「俺が行くからお前らは来るな。」
「え?あ、はい。」
キャプテンは言うだけ言って船室へ入っていった。
「え?キャプテンって人のこと慰めるとかできたの?」
思わず声が出てしまった。
「それは俺も思った。」
「僕も。カラ大丈夫かな。」
「キャプテンってさ、そういう店の女が泣こうが喚こうが慰めないだろ?面倒だ、の一言でいつも片付けるじゃん?」
「あぁ。不安しか無いよな。」
ガチャ
「「「!?!?!?」」」
キャプテンが帰ってきた。
え?うそ。速くない?
もうカラのとこ行ってきたの?え?
それに、今の、聞かれた??
「オイ。」
「「「はい!!!」」」
「…雪掻きはまだするな。この様子なら、すぐ積もるだろうが、、、5センチくらい積もったら呼べ。」
バタン
「…見た?」
「見た。」
「雪持っていってどうするつもりなんだろう。」
キャプテンは雪をなんかガラスの皿?みたいなやつに乗せて持って帰った。
船室持って帰ったら溶けるだろ。
「まぁ、5センチ積もるまでは雪掻きしなくていいなら俺らも部屋入ろうぜ。」
「雪の積り加減は僕が見てるよ。」
「本当お前の毛皮いいな。」
「ふふん。いいでしょ。」
俺は見張りをベポに頼んでシャチと部屋に戻った。