• テキストサイズ

【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜

第4章 序の口




コナンと二人きりの時は

沖矢昴はやめ、赤井秀一に戻る。

やはり“こちら”のほうが頭もさえる気がする。


赤井はキッチンの換気扇を回し、タバコに火をつけた。



「…すまんな、子どもの前で」


「いいよ、別に。それより本当なの?

そよ香さんがマデイラって話…」



溜息と同時に煙を吐く。


「あぁ…だが、そよ香がなぜ奴らに追われているのか

外にいる俺では調べるのに限界がある。

バーボンなら簡単だろうが…

あとはそよ香の口を割らせるほかないな」


「何か策があるの?」


「あるにはあるが…危険な賭けだ。

バーボン次第だと言っても良い」


「バーボン?そよ香さんじゃなくて?」


「……」



赤井は2本目のタバコに火をつけた。

上がる煙は換気扇に吸い込まれていく。



「このトラップはまだ詰めが甘い…

ボウヤ、先に“例の件”の話をしよう」


「(…トラップ?)あぁ、うん…」




/ 272ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp