• テキストサイズ

【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜

第4章 序の口




「僕が着替えさせましたよ。

前に着ていたものは汚れてしまっていたので

洗って洗面所にある引き出しにしまってあります。

そうだ、体調が良ければシャワー浴びますか?」



当たり前でしょう、とでも言いたげに話す沖矢に

ワナワナとそよ香のこぶしが震えてくる。

窮地を救ってくれた恩人だし、

沖矢の行動は何も間違っていないが

ぶつけようのない恥ずかしさに

そよ香は顔が熱くなるのが分かった。



「み…見ました?」



かろうじて出てきた言葉を言ってみる。

沖矢は顎に手を当てて考えるような仕草をした。



「あぁ、見ていませんよ。

そよ香さんが可愛らしいレースの下…おっと」


「わぁぁ!見てた!!見たんですね!!?」



そよ香はブランケットを丸めて沖矢に投げる。

沖矢は何事もなくそれをかわす。




「…大丈夫ですよ。

僕は貴女が怖がるようなことは何もしません」



「何も…?」




確かめるように聞くが、

沖矢はそれ以上何も話さなかった。




/ 272ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp