【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第7章 パフォーマンス
「俺の名前は、…沖矢…カズヒデ。昴の兄だ」
(オイオイ…カズヒデって秀一を逆にして読み方変えただけじゃねーか)
心の中でコナンがツッコミを入れる。
「お、お兄さん…?」
まだ完全に信じ切っていないそよ香に
コナンが助け舟を出す。
「そよ香さん、カズヒデさんが言ってることは本当だよ!
みんなで一緒に夜ご飯を食べて
さっきまでゲームしてたんだ!」
「そ、そうなの??」
「うん、そよ香さんびっくりしちゃうと思って
説明しようと思ってたんだけど
どんどんキッチンに行っちゃうから…」
「あっ、だから焦ってたの!?ごめんごめん!」
そよ香の腕が緩んだのを見計らって
コナンは赤井のもとに駆け寄った。
「驚かせてしまってすまなかった…
何か飲むか?今、昴は外出中でな」
「いえ、こちらこそ物騒なことを言ってすみませんでした。
あ、自分でやります」
そよ香が麦茶を用意していると
コナンは赤井の服を引っ張る。
「なんで隠れねーんだよ!」
「こっちの方が面白いだろう?」
コソコソと2人はそよ香に気づかれないよう
会話をする。
うんざり顔のコナンの隣で赤井は笑っていた。