【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第7章 パフォーマンス
「ボウヤもありがとう。大変だったろう」
「良いって。ジョディさんたち、驚いてなかった?」
優作の淹れてくれたコーヒーを飲みながら
赤井はジョディの涙を思い出した。
「あぁ…ジョディには泣かれてしまったよ…」
「今日くらい、一緒にいてあげればよかったのに」
「女の涙は、昔から苦手でな…」
タバコに火をつけ、ふぅ、と吐いた息は苦い。
コナンと今日のあらましを振り返っていると
突然、玄関の開く音がした。
「沖矢さん?帰ってたんですか?」
蘭の家に行っているはずのそよ香の声がする。
「えっっ!?そよ香さん??
赤井さんはとりあえず隠れて!ボクが何とかするから!」
コナンは慌てて玄関へと走っていく。
「あれ?コナン君?今日は博士のお家じゃ…?」
「す…昴さんが夜ご飯をご馳走してくれたんだ!
そよ香さん、どうしたの??」
「蘭ちゃんちでお風呂入ろうとしたら下着忘れちゃって…
ここで入ったらまた戻るよ」
「あ、そうなんだ!」
そよ香が長居をするわけではないと聞いて安心する。