【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第7章 パフォーマンス
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「ん~っ、遅くなっちゃったな」
自分のデスクで伸びをする。
時計を見ると18時を回っていた。
「春野さん荷物多いけど今日は彼氏とお泊り?」
「ち、違います!彼氏じゃないですし!!
今日は毛利先生の娘さんとお泊り会するんですっ」
そよ香は慌てて否定して、退社の支度を始めた。
今日は蘭の部屋に1泊させてもらい、
明日は蘭の部活が休みと言う事もあり
ショッピングや映画を楽しんで解散という流れになっていた。
沖矢も週末はいないと言っていたので
気まずいやら、さみしいやら、
自分でもよく分からないこの感情に
一休み入れたかった。
先輩と別れ、歩いて毛利探偵事務所に向かう。
ポアロの前を通り過ぎるのは少しだけ緊張した。
中をちらっと見てみたが、
今日はマスターと梓だけで安室の姿がなかった。
(そういえばもう安室さんと1ヶ月以上会ってないな)
そんなことを思いながらビルの3階に上がる。
__ピンポーン、
「鍵空いてるぞー」
中から小五郎の声が聞こえてきた。