【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第7章 パフォーマンス
「おっと…大事なことを忘れていた。
ボウヤ、この数字なにか思いつかないか?」
そう言うと赤井はポケットから小さな紙きれを
2枚とりだし、コナンの前に置いた。
「なにこれ?
35284121 と 1386211252 ?」
「足したり引いたりアルファベットに直したり
いろいろ試してはみたが
なかなか答えにたどり着けなくてな…」
1枚はそよ香の部屋にあったもの、
もう1枚は昨日そよ香の枕の下に挟んであったのを見つけた。
「写真撮っても良い?ボクも考えてみるよ」
「助かるよ…」
そよ香と別れて3時間ほどが経った頃
赤井のスマホが震えた。
「どうやらショッピングが終わったようだぞ」
沖矢はコナンを連れて催事場に戻ると
そよ香が申し訳なさそうな顔で寄ってきた。
「ごめんなさい、楽しくてこんな時間になっちゃった。
コナン君、つまんなかったよね」
「ううん、下の喫茶店で昴さんとジュース飲んでたから大丈夫」
ニコニコとそよ香の前では小学生を演じるコナンに
この演技力は母親譲りだろうかと
沖矢は思ったが口にはしない。