【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第7章 パフォーマンス
「決行は来週の金曜日…ってところだな…」
赤井は安室の行動履歴を細かく調べ上げていた。
私立探偵に、公安に組織…
トリプルフェイスとは名ばかりでなく
身一つでやってのける彼に敬畏の念があるのも確かだ。
コナンの提案で沖矢のアバターを作ることになったが、
家主である工藤夫妻を巻き込むことに
赤井は難色を示す。
「でも、それ以外の方法、何かある?」
「前にも言ったが…覚悟は出来ているんだろうな。
もう、後戻りはできんぞ」
「戻る?オレに見えてるのは未来だけだよ、赤井さん」
まったく、恐ろしい子どもだ。
その未来とやらが訪れた時、
君の正体が分かると思うとこのゲームも面白い。
「じゃ、有希子おば…お姉さんに連絡しとくから」
「すまないな。
その間どうやってそよ香を追い出そうか…
出来れば1泊くらいしてもらえるとありがたいんだが…」
「金曜日か…それもボクに任せてよ!」
何か一計があるらしい小さな名探偵に
こんなことまで頼むのは気が引けたが
赤井は素直に頼むことにした。